ペンギンの先祖は空を飛んでいました。
北半球に住んでいたペンギンの先祖たちは、肉食獣からの危険を避けるために南半球へと移住しました。
移動した先に鳥の敵はなく、地上には豊富な食糧がありました。
地上での危険もなかったので飛ぶ必要がなくなったと言われています。
まだオーストラリアなどが南極と陸続きだった時に南極大陸までペンギンの先祖は移動していました。
その後大陸は分かれていき今の南極大陸は極寒の地になっていきます。
陸の上に食糧が無くなったことでペンギンの先祖たちは海に潜ることを始めていきます。
羽からフリッパー(ペンギンの翼)への進化
南極の周りに流れる南極環流はプランクトンなどが大量にある食糧の宝庫です。
海に潜って食糧を得るようになっていくことでペンギンの羽は飛ぶためではなく泳ぐための翼になっていきました。
飛ぶための羽は骨の中身が空洞で柔らかいのに対して、泳ぐために骨は中身が詰まり一枚岩のオールのように変化していきます。
これが今のペンギンのフリッパーと言われる翼の始まりです。
フリッパーを上手く使うことで水中では時速30kmで泳ぐことができ、水中から6mもジャンプすることが可能になりました。
高くジャンプすることで崖になっている陸に上がることができます。
元々は飛ぶための羽が飛ぶ必要がなくなったことで使わないようになり、海に潜るほうが豊富な食糧が手に入るので泳ぐために使うようになっていったのです。
羽の変化のために変わったもの
飛ぶ鳥は身体を軽くするように骨の中身が空洞で皮下脂肪もつかないようになっています。
ですが、ペンギンは逆に変化してきました。
骨は中身が詰まるようになり、体温を保つために皮下脂肪を付けるようになってきます。
体重が重くなることで海の中で最大限フリッパーを活かせるようになります。
重みがあることで泳ぐときにスピードが出て、高いジャンプ力も生み出せます。
まとめ
住む環境が変わったことで飛ぶ必要がなくなり海の食糧を捕るようになりました。
そのため飛ぶためではなく泳ぐための翼、フリッパーへと変化していきます。
フリッパーを上手く使うことで早く泳ぎ高くジャンプできるようになりました。
ペンギンの羽は退化したと言われていますが、環境に適応するために進化してきたと言ってもいいのかもしれません。