ペンギンは、主に南半球、南極の棚氷から赤道直下まで分布して棲息しています。
なかには、コウテイペンギンのように南極では繁殖時の4~6月は丸吹雪という、大変厳しい環境で棲息してきました。
また繁殖地の近くですごす種と、繁殖地から遠く離れて生活する種がいます。
今回はいくつかのペンギンの出産と時期について話してみましょう。
コロニー
繁殖地の近くですごすペンギンはケープペンギンやガラパゴスペンギンなどは定住性が高く、ほぼ1年中繁殖地の近くにいます。
一方、エンペラーペンギンやアデリーペンギンなどのように、いつもは海を回遊する生活を送りながら、繁殖期になると、決まった営巣地に上陸してヒナを育てる種類があります。
さて大小の違いはありますが、ほとんどのペンギンが繁殖のためのコロニーを作ります。
コロニーには、巣がまばらに散在しているものと、巣やつがいを単位としたなわばりが、互いにつつかれない程度に高密度にあつまったものとあります。
絆
ペンギンは、つがい関係が長く維持されているものが多い、このペンギンは毎年、前年作った巣のある場所に戻ってきて、前年の配偶者と再会します。
キングペンギンとエラーペンギンは巣をもたないが、繁殖のために同じ場所に戻ってきます。
巣
オスメスともに、植物、海草、骨、石など、巣作りの材料としてなんでも運んできます。
石積みの巣は卵がころがり出るのをふせぎ、雪や氷がとけたとき卵が水浸しにならないように守ってくれます。
出産・卵
キングペンギンは11月から4月にかけて産卵し、オスとメスが交替で8週間かけて抱卵し、ひなを自分の足の上に立たせて7週間育てます。
エンペラーペンギンは、真冬の5月、コロニーに到着後約6週間たったころ、メスが産卵します。
すぐにオスが抱卵し9週間後の7月に卵が孵化します。
アデリーペンギンは11月~12月初旬にかけて産卵します。
一回の繁殖で産む卵数は2卵。
最初に抱卵するのはオスです。
4~6週間ほどで孵化します。
まとめ
ペンギンの種によって、産卵の時期はまちまちのようです。
オスとメスの役割や、抱卵の仕方なども様々のようですが、エンペラーペンギンのオスの場合は、絶食状態で約9週間立ちっぱなしで抱卵し続けるそうです。
驚きの習性ですよね。