ペンギンは長期間海の中に潜っていることもあるので、海水を直接飲むこともあります。
ですがいくら海で過ごす生き物と言ってもそのままではペンギンにとっても濃度が濃すぎます。
なので取り過ぎた塩分を排出する必要があるのです。
それについて次に説明したいと思います。
塩類腺
ペンギンには塩類腺(えんるいせん)と呼ばれる器官があります。
ペンギンが頭を振って、水を飛ばす光景をみることがあります。
あれはただの水ではなく、海水をこして濃縮された塩水なのです。
ペンギンは海水を飲んで体に入ってきた塩分を全て吸収するのではなく、塩類腺という器官で海水の塩分をこしとって外に排出しているのです。
人間は海水だけを飲み続けて生きることはできません。
これはペンギンも同じことです。
塩類腺という器官を持つことで海水を飲み続けても、必要以上の塩分を外に逃がせるのでペンギンは海水を飲み続けても生きていけるわけです。
塩類腺はどこにあるの?
次は塩類腺がどこにあるのかを説明します。
ペンギンの塩類腺は頭蓋骨の目の上の部分にあります。
そして塩類腺は鼻孔へと繋がっています。
塩類腺でこしとった塩水を鼻から出しているのです。
ペンギンが鼻水を飛ばしてると思った人もいるでしょうが、鼻から出ていても成分は全然違うものだったわけですね。
そして塩水を鼻から飛ばすことはペンギンにとっては生きていく上でとても大切な行動になっています。
ちなみに塩類腺からでる塩水は、海水から取り過ぎた塩分を体外に排出するときの液体ですが、濃度はどれくらいなのでしょうか?
これがなんと、海水の2倍近くの塩分濃度なのです。
一度に海中での生活が長いこともあるので、大量の塩分を溜めておいて塩分濃度が高い塩水を排出しているのでしょうね。
まとめ
ペンギンは海水だけでは塩分の取り過ぎで生きていくことはできません。
ですが、塩類腺という器官を使い海水の中の塩分を体外に排出できるので海水だけでも生活することを実現しています。
塩類腺という器官は頭蓋骨の目の上にあり鼻孔に繋がっていて、鼻から海水の2倍近くの塩分濃度がある塩水を飛ばします。
海水のみで生きるペンギンが手に入れた生きるための手段の一つということですね。