骨格で言えばペンギンの足は本当は長いのです。
ですが外見は短いですよね?
ではなぜペンギンの足は短いのでしょうか。
その内容に触れていこうと思います。
ペンギンの足は元々長かった?
ペンギンの先祖は空を飛んでいました。
その時は他の鳥類と同じように足が長かったのです。
食糧を求める場所が空から地上になり、南極に移ったことで海中に食糧を求めるようになります。
その過程で空を飛ぶ必要がなくなったのです。
そして海中で食糧を得るということは泳ぐ必要があります。
長い足では水の抵抗が大きくなるので、足を短くする必要がありました。
短くするというのは表現の一つで、その実は体内に折りたたんでいったのです。
折りたたむ習慣を繰り返すことで、ペンギンは足の骨のほとんどを体内に隠すという進化をしてきました。
折りたたむことでのメリットは他にもあります。
早く泳げるようになることで水圧が体にかかるようになります。
肋骨に守られていない臓器をしっかり守るために足の骨でカバーしているのです。
もう一つは、身体の外に出る部分を減らすことで体温の放出を防いでいます。
長い足を体内に隠すことで、南極で生きていくために必要なものを手に入れていったのですね。
足を折りたたむことで得られる保温効果
ペンギンの足には「ワンダーネット」と呼ばれる熱交換システムがあります。
これは、動脈の温かい血液により静脈の冷たい血液を温めて体温を維持するという仕組みです。
このワンダーネットの機能を十分に活用するためには長い足が必要になってくるのです。
南極という寒い土地で生きるために様々な条件を取り入れた結果、短くするのではなく折りたたむことをペンギンは選んだのでしょう。
まとめ
ペンギンの足が短く見えるのは体内に足を折りたたんでいるからです。
体内に折りたたんで固定することで、水圧から臓器を守り体温の放出を防いでいます。
足を折りたたむことで早く泳げるので、海中で食糧を得るペンギンには必要な進化だったのです。