およそ鳥らしくない姿かたちのペンギンですが、骨格にもほかの鳥類と違う特徴はあるのでしょうか?

調べてみました。

ペンギン 骨格

ほかの鳥類との違い

海に潜って餌を探すようになったペンギンはほかの鳥類と違い、骨の密度を高くして、重く、丈夫にする必要がありました。

空を飛ぶ鳥のように骨密度が低いと水の中で浮力の影響を受け、水中に潜れなくなってしまいます。

また、水中で羽ばたくためには骨と翼を頑丈にする必要がありました。

骨格をみてみると、鳥類の脚部骨格には「ふ蹠骨(ふしょこつ)」と言われる踵と足の指をつなぐ「ふ骨」と「蹠骨(しょこつ)」が一つにつながった骨があります。

ペンギンの足は水の中を自由に泳ぎ回るため適した形を保つため、ほかの鳥類より後ろについてます

足が後ろについているので、陸上では踵に体重を乗せてまっすぐに立たなければなりません。

そのため、人間で言う踵の部分「ふ蹠骨(ふしょこつ)」が丈夫になったと考えられています。

また、実は長い足のペンギンが、膝を直角に曲げたままの姿勢で足を皮下脂肪のなかにしまっているのは、肋骨に守られていない腹部を水の中で水圧から守るためと、体外に露出する部分を少なくして体温の低下を防ぐためと考えられています。

その他、ペンギンの骨格の大きな特徴に「フリッパー」と呼ばれる翼部骨格があります。

鳥類は肩から繋がる「上腕骨」、その先には肘関節で「橈骨(橈骨)」「尺骨(しゃっこつ)」が繋がっていて、更にその先は人間の手首から先と同じようになっています。

ところがペンギンは「上腕骨」の先が1枚の大きな板のようになっています。関節部分もほぼ固定され、ほかの鳥類のように折りたたんで広げる翼とは大きく異なります。

そして、この大きな板のような「フリッパー」を支えるために、「上腕骨」も短く丈夫になり、「フリッパー」を動かすための筋肉も非常に発達しています。

スポンサードリンク

まとめ

飛べない鳥と言われるペンギンは鳥類として退化したと言われることが多いのですが、このように調べてみると決して退化したのではなく、水の中で暮らすために自らを進化させたと考えられるのではないでしょうか?

スポンサードリンク