ペンギンの羽には大切な役割があります。
ペンギンの羽は空の飛ぶ鳥と違って、一枚の羽が小さくびっしり生えています。
大量の羽毛でほぼ隙間なく身体を覆うことで、寒い地域で生き延びるだけの保温効果を生み出しています。
ペンギンは毎年羽が生え変わります。これを換羽と言います。
換羽について
ペンギンの羽は古くなってくると本来の機能が低下してきます。
なので、毎年換羽を行うことで防水機能を保ち寒さから体を守ります。
基本的に換羽は年に一回行います。
ただし、ガラパゴスペンギンに関しては年に二回換羽を行います。
換羽にかかる期間は2~4週間です。
換羽が完全に終わるまでペンギンは海には入りません。
換羽の途中は羽毛がしっかり生えていないので海に潜ると凍えて亡くなってしまいます。
なので、換羽の間ペンギンは何も食べられません。
数週間を食べずに生きるため、換羽の前には海に数週間~数か月潜り大量のエネルギーを蓄えます。
2~4週間陸上にいるわけですが、できる限り体力を温存するために一日中同じ場所からほとんど動かないペンギンもいるようです。
飛べる鳥と違ってペンギンは換羽中えさをとれないので、独特な特徴と言えるでしょう。
換羽はいつするの?
ペンギンの種類によって異なりますが、大きく関わってくるのが繁殖期です。
キングペンギンやガラパゴスペンギンは繁殖期の前に換羽を行います。
他のペンギンは繁殖期の後に換羽を行うようですね。
非繁殖期のペンギンは少し早めに換羽を行っていきます。
換羽による危険性
換羽を行っている間はえさが無いので換羽前に蓄えたエネルギーだけで凌ぐしかありません。
換羽にかかる日数はしっかり決まっているわけではないので、蓄えたエネルギーが足りずに生き延びることができないペンギンもいます。
また、換羽の期間中は生理的なストレスが生じます。
羽毛の生え変わりというだけでも極寒の地で生活するペンギンにとっては命がけということですね。
まとめ
羽毛の生え変わりを換羽と言う。
換羽には2~4週間かかり、換羽の前には大量のエネルギーを蓄えるために長期間海に潜ります。
換羽の間は防水機能を保てないので海には潜らず陸上だけで過ごします。
換羽の際は生理的なストレスがかかり、蓄えたエネルギーが足りなかったりすると亡くなってしまうこともあります。