一般的に雛の鳴き声はかわいらしく愛おしいものなのだろうと想像すると思いますが、そのかわいらしさとは違いワイルドな感じがします。
その鳴き声について調べてみました。
皇帝ペンギンのヒナと鳴き声の関係
皇帝ペンギンのつながりは声にあります。
人間であれば見た目などから相手を選びますが、皇帝ペンギンのメスは低い声で長く鳴けるオスを選び、前の年に無事に育児を成功させた思い出が残っていたりするオス・メスともに声でお互いを探すそうです。
人間は見た目が9割といいますが、皇帝ペンギンは声が9割というわけです。
その鳴き声は子育て中にも役に立ちます。
皇帝ペンギンのメスは産卵後すぐに餌を求めて海に出かけます。
数週間後戻った時にかなり視力のいい皇帝ペンギンもオスを探すときに見た目よりもその声で相手を特定します。
私たち人間には皇帝ペンギンが鳴いている声は同じように聞こえているけど、それぞれの特徴を理解しあっているのか雛も卵の中にいるときからも感じているのかのようにその声で親の特定できるようです。
雛がある程度成長すると親鳥は両親ともに海へ餌取りに出かけるようになり、その間ヒナたちは密集した集団(クレンシ)を形成してそれぞれの親鳥の帰りを待ちます。
海から帰ってきた親鳥たちは大勢の雛の中から自分の雛の声を頼りに見つけ出し集団から連れ出して給餌します。
そのことからも皇帝ペンギンにとって親も雛も鳴き声がお互いの親子・夫婦関係を知る手段の一つといえます。
ちなみに雛たちがクレイシを形成することができる時期は孵化してから3か月目の雛で人間よりはるかに早くからお留守番するなんで本当に過酷な環境のなかで生活していることに実感させられます。
声を頼りにお互いを求めあって生きていく皇帝ペンギンは深い愛の持ち主なのだといえます。
まとめ
皇帝ペンギンにとって鳴き声はお互いの絆をつなげていく手段の一つといえます。
雛が3か月くらいに成長すると両親で餌を取りに行くために出かけてしまい、雛たちだけで生活し、数日後両親たちが多くの雛の中から自分の雛を鳴き声で判断するなんてすごいですね。